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九十九屋さんたの妖怪古今録

安倍晴明と鬼

武力だけではどうにもならない「鬼」

 さて、前回から続けて話しております酒呑童子の事です。彼は大江山を本拠地に活躍を始めます。
 都に略奪に赴き、貴族の姫君を浚い、暴虐の限りを尽くします。神出鬼没である酒呑童子を捕らえることは、普通の者では立ちゆかず、被害は増えるばかりです。そんな中で、まず、鬼の正体を知ったのは、陰陽士でありました。そう、まだ、この頃存命であった、希代の陰陽術士である安倍晴明だったのです。晴明は泰山府君法を用いて、都を守ります。しかし、あくまでそれは守り。
 そこで退治をするべく、天皇から勅命を受けたのが、源氏の棟梁であった源頼光だったのです。

 この事はある種大きな変化を示しています。
異界のものである鬼は、人にたたりをなす化け物です。今までこうしたモノノケに対処していたのは、陰陽師や僧侶でありました。その方法も、祈祷や式神といった普通のものの目には見えないものでした。しかし、ここから退治するための方便が、法力から武力に代わったわけですね。
 頼光は四天王と呼ばれる、前土蜘蛛の時に紹介した渡辺綱、金太郎の時に紹介した坂田金時、卜部季武・碓井貞光を始め、叔父であり『勇士武略之長名人』と称される藤原保昌と共に追討に出ます。
 しかし、鬼は武力だけでどうにかなるものでもなかったのです。